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◎解離性障害
私たちは、日頃は意識のない、無意識とか潜在意識というものを持ち合わせています。解離性同一性障害では、この心の中の隠された部分が別の人格となってあらわれます。
従来は異なった人格同氏は互いに他を意識できていないとされ、「多重人格」あるいは「二重人格」と呼ばれていました。
古くはスティーヴンソンの「ジキル博士とハイド氏」、最近ではダニエル・キイスの「24人のビリー・ミリガン」などの小説のテーマとなりました。
解離状態とはあまり聞くことのない言葉かもしれません。たとえば、ハッと気づくと自分の住所や父・母の名前が思い出せなかったり、今なにをやっていたのかを忘れて、長い間ボーっとしていたりすることです。精神分析的に言えば、超自我の強い人の無意識の中に抑圧された欲求が分離し、独立した別の人格として意識の中にあらわれ、その願望を充実させようとする状態です。
解離性同一性障害の原因は、幼児期の衝撃的体験にあるのではないのではないかと考えられています。衝撃的体験の多くは、性的、身体的、心理的虐待があげられます。