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テレビを見ていると、1日に同じCMが何度も繰り返し放映されています。何度も見ているうちに、なんとなくそのCMの商品が良さそうだなどと感じ、店に行ったときに類似商品の中から無意識にその商品を買い求めてしまったことはありませんか?
こうした人間心理は、熟知性の原則と言われている現象です。社会心理学者のザイアンスは、次のような実験で接触頻度と好意度の関係を調べています。
大学の卒業アルバムから12枚の顔写真を抜き取り、被験者となった大学生に、その顔写真を見せます。それぞれの顔写真は見せる回数を変え、どの程度好きかを答えてもらうようにします。その結果見せる回数の多かった顔写真ほど好きになるという傾向が見られました。同じ方法で、実際に相手の人物に会ってもらうと同様の結果になります。つまり、顔を合わせる回数が多い相手ほど好感度が高かったのです。この実験から、人でも物でも、見たり聞いたりする回数が多いほど、その対象に対する関心や好意も増加するという熟知性の原則が明らかにされました。