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アメリカの心理学者メイヨーとクロケットがこの親近効果についての実験を行っています。
この実験では、あらかじめ被験者を認知的に複雑性の高い群と低い群に分け、相反する刺激語をどちらにも同じ順番で提示しました。すると、後半の語が持つ印象で性格特性を判別しやすいのは、認知的に複雑性の低い群だという結果が得られました。
一般に認知的な複雑性の高い人の性格は、弾力のある構造となっており、他者についての矛盾した情報に対して柔軟な識別ができるようになっていると考えられます。
しかし、認知的な複雑性の低い人の性格は、堅くてもろい構造であり、他者の矛盾した情報に耐えられず、判断のカテゴリーが少ないと考えられます。そのため、認知的な複雑性の低い人は「良い・悪い」の二値的な次元で他者を極端に判断する傾向があります。同じような傾向は、権威主義的な人や民族的優越感を持った人にも見られます。