LINE ID:@duarc
◎悪徳商法の裏にある心理効果
悪徳商法には様々な心理法則が働いています。1985年に起きた豊田商事事件を例に、その効果を見てみましょう
第一に、有名人や放送局、新聞社などのマスコミを徹底利用し、その社会的な信用を自分たちの会社の信頼性に置き換えさせる光背効果(ハロー効果)があげられます。
たとえば、支店に開店にはタレントを1日店長に呼び、立派な会社であることを印象付けています。それぞれのタレントのファン層と被害者層の一致を指摘している人もいます。また、日刊紙や情報誌を発行したり、テレビや雑誌に広告を載せて、徹底的な宣伝活動も行っていました。
第二に、女性、若者、老人などが抱える心理を逆手にとったことです。30代の主婦の被害者が多いのは、夫に内緒でへそくりを作りたいという心理につけ込まれたせいでしょう。20代のサラリーマンの場合は、金を儲けて一国一城の主になりたいという出世欲を触発されたのでしょう。
第三に、徹底的なセールス教育と法外な報酬が、セールスマンの人間性を変えてしまったことです。契約が成立しないと会社で罰を受けなければならず、逆に成功すれば大金が手に入ることになります。この条件付けの原理がセールスマンを動かしたと考えられます。