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●カイン・コンプレックス
『旧約聖書』の創世記第4章に出てくる、アダムとイヴの二人の息子、カインとアベルの物語から、きょうだい間の葛藤や相克をこう呼んでいます。
農業を営んでいたカインと羊飼いをしていたアベルは、あるときに神に供え物をしました。神はその供え物を喜びましたが、カインとその供え物を顧みませんでした。これに嫉妬したカインはアベルを殺してしまい、神によって「エデンの東」に追放されてしまうという話です。
姉や弟などがいる人は、幼い頃に親の愛情を独占したくて、ほかのきょうだいに対して敵意を持ったり、競争心を燃やしたりしたことがあるはずです。その強さや性質はきょうだい間や親子関係に左右されますが、たいていは親から注意されたりして無意識の中に押し込められます。それがきょうだい関係にまつわるコンプレックスとして尾を引くこともあります。